『真鶴の平屋』がケイミューデザインアワード2022のリフォーム賞を受賞しました。（→HP）

外壁材にケイミューのSOLIDOという建材を使用しています。

応募資料の説明文

「神奈川県の西端に位置する真鶴町の築100年の空き家を改修し、事務所付き住宅に再生した計画である。

この町の古くから残る街区では、接道がないために流通の外に追いやられている古い家屋、空き家が数多く存在する。この家もそんな空き家の一つであった。鬱蒼と生い茂った生け垣に埋もれ、まるで時間が止まったかのようであったこの家にもう一度息を吹き込み、光と風を通したい。また同時に、この改修によって慎ましく懐かしい町並みを壊すようなことにならないように、そんな思いを抱えながら設計に取り組んだ。

耐震性能や温熱環境の改善のために屋根・外壁をすべて取り払い、補強は外側から行うこととした。そのため外観は全く様変わりすることになり、少なからず景観や周囲との関係性に影響を与える外壁材の選定はとても慎重に検討を重ね、SOLIDOに辿り着いた。

セメント本来の素材感とエフロという自然現象によるバラつきを“良いもの”として誕生したSOLIDOは、風雪に耐えた100年の古民家と調和し、見たことがないはずなのにずっと以前からそこにあったかのような佇まい・景観がそこに生み出されている。

変わりたいけど残したい、という「新しい懐かしさ」への私なりの回答である。」